香川院長ブログ

ボンプラセンタ

2015.10.18更新

purasenta

先日、漢方薬でお世話になっているクラシエのMRの方が、経口のプラセンタサプリの
パンフレットと試供品を持参されました。なんでも、国産の健康な豚の胎盤のみを原料としていて、
きわめて純度が高く、衛生管理もきちんとされていて安心 安全でかつ有効性も高いとのこと
でした。商品名をボンプラセンタといいます。
医療機関専売品とのことです。
購入を希望される方がいらっしゃれば当院でも販売することは可能ですので
早速ポスターを院内に掲示いたしました。
ただ、1か月分で15000円(税別)はちょっと高いですよね!
試供品を自分でも飲んでみました。ピーチ味とのことですが、なんとも言えない微妙な味です。
飲めないほどまずいということはありません。もちろん1回飲んだだけですので体調にはなんの
変化もありませんでした。

そもそも人以外のプラセンタを内服して効果があるのでしょうか?親和性を考えると若干疑問はあります。
いろいろ調べてみたのですが豚、馬、のプラセンタではある程度のエビデンス(有効であることの証明)はあるようです。

巷にはプラセンタサプリがあふれています。ほとんどが豚か馬由来で、羊由来のものもあるようです。
サプリメントの有効性を検証することは難しいですよね。
唯一のヒトプラセンタサプリである ”ラエンネックPO” は別格かもしれませんが、かなり入手困難です。
しかも1か月分で25000円程度と高価ですし、輸入品であることも少し不安ですよね。

信用度が高いという点では注射のヒトプラセンタであるラエンネックを製造している日本生物製剤社が発売している”JBPポーサイン100” でしょうか?
豚プラセンタを原料としていて、お値段はボンプラセンタとほぼ同じです。やはり医療機関専売品となっています。
そしてメルスモン製薬が販売している”メルスモンカプセル”というのもあります。名前は同じですが注射剤の
メルスモンとはまったく別物で、豚プラセンタのサプリメントです。効果のほどはわかりませんが医療機関専売品ではありません。
普通にネットで購入できる高級プラセンタサプリとしては”セルセラ”という商品もあるようです。原料は
ニュージーランドの羊の胎盤です。評判はそれなりにいいようですが、1か月分で18000円(税別)とかなり高価です。

今回新発売されたクラシエの”ボンプラセンタ”には上記の3つの製品と同等以上の効果があるのでは
ないかと推測できます。なんといっても原料はすべて国産というのは安心ですし、
クラシエという会社の信用度は高いですよね!

しかし、プラセンタサプリがヒトプラセンタ注射のかわりになるでしょうか?同等の効果が期待できるでしょうか?
ヒト由来のプラセンタ注射薬である、ラエンネックとメルスモンには数多くの有効性を証明する
論文があります。だからこそ国が医薬品として認めているわけですし、疾患によっては保険適応となっている
のです。豚や馬のプラセンタサプリと効果を比較すること自体がそもそも無理があるのではないかと思います。

それでも、プラセンタ注射を受けるには医療機関まで足を運ばなければなりません。注射ですから
極細の針を使用していても少しは痛みもあります。費用もそれなりにかかります。
そして献血をしたい方はプラセンタ注射は受けることができません。
ですから、お忙しくて医療機関までいく時間がない方、注射はどうしてもいやな方には
プラセンタサプリは最適です。
また、すでにプラセンタ注射を受けている方でも、忙しくて注射の間隔があいてしまった時や
旅行に行かれる時に、補完的にサプリを内服するのもありだと思います。

ボンプラセンタはそのような期待に応えてくれる製品ではないでしょうか?
市販されてまだまもないですが、今後の市場の評価を注視していこうと思っています。

 

投稿者: 稲城癒しの森内野クリニック