香川院長ブログ

インフルエンザワクチン

2015.08.17更新

innhuru

まだ8月なのですが、今年のインフルエンザワクチンのはなしがちらほらとでています。

今年はワクチンの組成が3価から4価にかわります。
これまでの3価ワクチンはA型2株+B型1株 でしたが、これがA型2株+B型2株に変更になります。
ワクチンが何種類のウイルスや細菌に対して免疫を獲得することができるのか
を”価”として表します。つまり今までは3種類のウイルスに対して免疫を獲得できる
ワクチンであったのですが、今年からはB型株が一つ増えて4種類のウイルスに
対して免疫を獲得できるワクチンになるという ことです。

米国ではすでに2013年から4価ワクチンが採用されていて A型 B型インフルエンザの予防に
有効であることが報告されています。

4価ワクチンに変更になることは とてもいいことではあります。
しかし問題は価格です!
決定した価格を(クリニックの場合は卸さんに納入していただく原価になりますが)ぼくはまだ知らないの
ですが、ワクチン製造元では価格を1.5倍に引き上げるようです。
1.5倍!!ですよ。いくらなんでもあげすぎではないでしょうか。
ただでさえ“インフルエンザワクチンは打たないで”というデマに振り回されて
接種を躊躇される方がいらっしゃるのに、価格が上がればさらに接種されない方が
増えるでしょう。
これは本当に由々しき問題です。当院では何とか3000円を下回る価格に設定したいと考えています。
なるべく多くの方にインフルエンザワクチンを接種していただきたいからです。

一部の方々がインフルエンザワクチンで病院やクリニックが儲けてると主張されていますが
これは大きな間違いです。どこの病院もクリニックも利益を削ってなんとか安価に設定しようと
努力しています。
そもそもインフルエンザワクチンを接種する方が減って、インフルエンザが大流行すればするほど
病院やクリニックの収益は上がります。つまり真逆です。
米国の論文では予防接種に1ドル費やせば、結果として30~60ドルの医療費削減になると報告されています。

みなさんはデマに振り回されず、是非インフルエンザワクチンを接種してください。

投稿者: 稲城癒しの森内野クリニック