香川院長ブログ

プラセンタ 3rd

2015.07.26更新

purasenta

以前にも2回ほど書きましたが、またまたプラセンタ注射について書きます。
プラセンタとは胎盤から細胞分裂を促進する成長因子や他の栄養素を
抽出したもののことです。

日本で入手できる、ヒトプラセンタ注射剤には実は2種類あります。
一つはラエンネックでもう一つはメルスモンです。
製造工程が若干異なりますが、効果としてはほぼ同じと言われています。

プラセンタ注射は原則自費診療となります。
美容系のクリニックさんではラエンネックが主流で、状況により他の薬剤と混ぜて静脈注射や
点滴もされているようです。(添付文書上は皮下注または筋注のみで、静脈注射や点滴は認められていないのですが・・・)
メルスモンは皮下注のみです。静脈注射は絶対にしてはいけません。
ベンジルアルコールが微量ながらも含まれていますので、ショックを起こすリスクが高いからです。

原則自費診療と上で書きましたが、そもそも医療用の薬剤ですので実は保険診療で注射することも
可能な場合があります。
ラエンネックは肝疾患(慢性肝炎 肝硬変)、  メルスモンは更年期障害で保険適応がとれています。
慢性肝炎や肝硬変の患者さんは、当院に通院していただくよりはきちんと肝臓専門医に
診ていただくべきですから、ラエンネックの保険適応での注射は当院ではおこないません。

しかし更年期障害の患者さんはいらっしゃいますのでメルスモンの場合は一定の要件を満たせば
保険適応での注射も可能です。
婦人科でなければ、更年期障害という病名で保険適応でのプラセンタ注射は難しいと思っていたのですが
製造元のメルスモン製薬に問い合わせると、実は内科でも可能でした。
まず年齢 性別が要件になります。45歳~59歳の女性のみです。
かつ簡易更年期スコアで51点以上でなければ保険適応にはなりません。
しかし逆に言うと、この条件を満たせば高額なホルモン検査などは不要ということになります。
また健康保険で査定されることもないようです。

ですが、同じような状態の患者さんで、保険診療可の方と自費診療になってしまう方が
混在するのは不公平ですよね。
そのような状況になってしまうのは好ましくないので、45歳~59歳の女性の患者さんの場合は
きちんと説明をして、ご本人の承諾を得て適切な判断で対応したいと思っています。

お気軽にご相談ください。

投稿者: 稲城癒しの森内野クリニック